#止まることのない少子化(その35)

吉田千鶴関東学院大学経済学部教授のお話を参考にしました

少子化対策はいろいろの対策を考えるよりも、だれもがみんな幸せになるにはどうしたらいいかということを真剣に考えることだという。そのいい例が北欧の諸国の中からくみ取れるという。

たくさんの諸対策が考えられ、そして検討されている。しかし、その前提となる「誰もが 幸せ」ということが検討はされていませんね。その答えは「長時間労働」の廃絶だという。

日本は1945年に戦争に負けて、そしてそこから世界が目を見張るほどの勢いで、産業立国として、みんなが頑張り、GDPがアメリカに次いで世界2位になるほどの大国になっていった。
その間、日本人は朝早くから、夜遅くまで働き頑張り続けて家庭を守っていく習慣がついた。それ以来日本では「長時間労働」が当たり前。より遅くまで働く方が偉いんだという考え方が根付いてしまった。それは日本の独特の働き方となった。

そして、大家族から核家族化に移行するようになり、家庭は夫婦と子供が基本になってから、共働きが始まり、更にはバブルが弾けて、世の中が不況なると子どもを育てるために共働きは多くの家庭で必要になってきた。と同時に少子化の問題も発生してきたんです。

だが、子供を持つことと、共働きと長時間労働がうまく調和しなくなってきたんですよね。当然、夫婦が今までの働き方の中で子どもを産み育てることはできないですよね。
最近は一部の家庭を除いて1人の稼ぎだけで生活をできる夫婦は少なりました。
今迄みたいに長時間労働し、更に家事・育児をやることも難しくなりました。
多くの夫婦が共に働いても生活が苦しいような状況です。

特に日本は賃金格差が大きく、女性の賃金が低かったり、非正規のため雇用が不安定になったりします。すると当然一方が長時間労働をして生活を成り立たせなければいけません。
その中で子育てを考えなければいけません。

そうすると、何が障害になるかというと「長時間労働」ですよね。
夫婦二人とも適正な労働時間で働き、ともに家事・育児をできるということにならなければ、問題は解決しません。

加えて賃金の高い企業はどちらかというと長時間労働を前提としている企業が多いため、そういう企業を女性が選択しにくいという悪しき習慣があります。これも今後の改善事項ですね。

たまたま6月19日の日経新聞朝刊に霞が関官僚自体が『ブラック企業』という指摘を受けているという記事があった。内閣人事局が国家公務員の時間外勤務を調べると20代総合職の3割が過労死ラインの月80時間を超えており、採用10年未満の退職者が2018年以降100人/年を超えているとのこと。少子化を進めていくべき内閣府がこういう状態では企業への指導もできないが、この問題が大きく取り上げられているので、早急に改善してもらいたい。

最初に言いましたように少子化に特化した対策よりも、最大の対策はみんなが幸せになるにはを考えることが一番大事ですね。

(その36に続く)

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