#止まることのない少子化(その19)

政府は2023年3月31日に下のような少子化対策の「たたき台」を公表した。
少子化が本当にお金やサービスの給付だけで止まるのかどうか。
若い世代が将来を見渡せる社会が見えてくるのか・・。
主なポイントは以下のようです。

経済的支援
・児童手当の所得制限撤廃
・出産費用の保険適用の検討
・「授業料後払い制度」の創設

保育
・保育士の配置基準を手厚く見直し
・誰でも保育所を使える制度の創設

働き方改革
・男性育休取得率を30年に85%に
・育休を一定期間男女ともに取れば
 手取り実質100%保障
・子どもが2歳未満の時短勤務者への
 給付創設
・週20時間未満労働者に雇用保険適用
・自営業やフリーランスが国民年金保険料
 の免除を育児中も受けられる措置

昭和の半ばごろまでは確かに世の中で言われるように「子供を産み育てること」は「何とかなる」時代であったのでしょうね。それは家、またはすぐそばに親、兄弟や親せきがいて、色々助けてくれた時代であったから。育児に対してもそうであるし、金銭的にもあまり不安を感じなかった時代だったのだろう。

暫くして様相がだいぶ変わっていったと思いますよ。
核家族が進みはじめ、結婚すると家を出て周りの親族に頼るような時代ではなくなり、完全に一つの家庭として、子供を育て生計を立てることが当たり前になっっていったと思う。

そうすると、今適齢期にあるような、またはその少し前の人たちが子供から成人になる時代は、親の収入だけが生活の糧であった。父親が大企業勤務であったり、自営業などでそれなりの収入があれば良かったが、バブルの崩壊などで、収入に恵まれなかったり、また子育てのために共働きができず、家庭収入が少なかったり、それが原因で離婚したりした時代。そのころの子供は親がかなりしんどい思いをして、自分たちを育てたということを見て育ってきた人が多いので、それが心に刻まれていると思う。

そんな育ち方をした人も多かったので、現実にいま付き合っている人がいても、同棲している人がいても、子供を作るという前提の結婚に踏み切れない人があまりにも多くいるのではないか。また厳しい時代に育っているのでそもそもそういう相手すらいない人も多いと思われる。

あちこちの意見に書いてあったようにそういう人たちに対して、政府が今結婚している人を対象にするような育児手当とか、育休優遇の話だけで少子化を解決しようとしても、難しいでしょう。お金がなくて結婚しても苦労するだけ、非正規社員が多い日本の制度を変えていくとか、皆が助け合って子どもを育てるような社会になるような、根本的な改革をしないと少子化は解決しないと思う。

つまりは思い切って、国が派遣社員制度を禁止するとか、地方再生も重要であると思うので企業に対し大都市集中ではなくて、地方分散企業に対しては税の優遇、国からの補助制度を設けるとかの大掛かりな改革が必要と思う。

また、政府主導で各地に魅力ある街づくりを進め、人口の大移動も進めていく必要があるのではないでしょうか。

その20へ続きます。

KAZU について

歌とか楽曲の作り方とか一般音楽の話とか、今の出来事の話も載せていきたいと思っています。youtubeやtwitterにも連携して載せていくつもりです。
カテゴリー: 少子化 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です