#止まることのない少子化(その33)

国は「こども未来戦略方針」を決定・発表した。
柱の一つとして児童手当の拡充に1.2億円を充てるとしている。
但し、他の先進国ではこのような現金給付の効果は高くないことがわかっている。
具体的には所得制限を撤廃して高所得者も満額受け取れるようにするとかしている。
思わず、首を90度くらい傾けてしまった。

何度も繰り返しているが一番大事なことは、経済的不安から、結婚をためらったり、第1子を持つことを考えてしまう若者世代を後押しすることでしょう。所得が少なくて、結婚したくてもできない人がたくさんいるということを全く理解していないみたいですね。
経団連の会長さんでさえ、所得制限の撤廃などに対して支援拡充のメリハリが欠けていると批判されている。

ドイツでは現金給付中心の政策から転換して、親子の時間を確保して出生率を改善させた。
そういうことでしょう、誰もが望んでいるのは。もっとゆったりした安心できる社会が欲しいんですよ。政府はこういう心がない政策、選挙にばかり目が向いていることをしているから、ちっとも実を結ばない、国民から信頼を得られない事態が続いているんですよ。

日本では長時間労働の是正と、男性育休の所得促進、女性に偏る育児負担を恒久的に減らし親子の時間を確保するということが大事なんですよね。また、両親で育休を取れば給付を手取り100%に引き上げることも実現してほしいし、「子ども誰でも通園制度」の創設や在宅勤務の拡充で女性の育児負担の軽減につなげる必要がある。

大事なことは若者が安心して結婚や出産をしたいと思える社会を作ることが大事です。
首相は「若者の所得を伸ばす」と声高々に宣言しているが、選挙用でなくその具体案を示してほしい。そして『派遣制度』の撤廃も表明してほしい。


(その34に続く)

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